松山油脂では、シャンプーやボディソープなど、おもに液体洗浄料に多く使用しているパーム油・パーム核油を、できるだけ環境負荷の少ないものに切り替えるため、2019年7月にRSPOに準会員として加盟、2021年3月にマスバランス認証を取得し、4月から認証パーム核油の調達をスタートしました。
パーム油・パーム核油はアブラヤシの果肉や種子から得られる植物油で、化粧品や石けんに使われているほか、食料品にも幅広く利用されています。しかし、近年、急速なパーム農園の拡大や、不適切な農園経営者による熱帯林・泥炭湿地林の伐採、それに伴う生物多様性の喪失、温暖化ガスの排出、土地をめぐる先住民との紛争や労働者の人権など、さまざまな問題が指摘され、状況の改善を求めて世界的に議論が広がっています。
RSPOは、このような状況を改善し、自然環境・社会環境にできる限り負荷の少ないパーム油(持続可能なパーム油)を市場で標準化させるため、2004年に設立された非営利団体です。正式名称はRoundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)で、持続可能なパーム油製品の生産・購買・融資・利用を促進するために、サプライチェーン(※)全体にわたり信頼される国際基準の策定、実施、検証、保証などの活動をしています。
(※)製品の原材料の調達から製造・在庫管理・配送・販売までの一連の流れのこと
マスバランス認証とは、流通過程で認証油と非認証油が混合される認証モデルです。物理的には非認証油も含んではいますが、認証農園から購入したことと、購入した認証油の数量は保証されます。RSPOマスバランス認証を取得したことにより、松山油脂は、RSPOが認めた、環境や安全、人権に配慮した適切な生産者からパーム油・パーム核油を調達できるようになりました。
*私たちの進捗状況を https://rspo.org/members/9234(英文サイト)でチェックしてください。